銀杏 [季節]
今年の紅葉は早いらしい
桜の赤い葉っぱはすっかり散って
お寺の境内で目立つのは
黄色い銀杏と独特の匂い
日が落ちるのも早くなって
西風とともに寒さ倍増
川に鮭の遡上見に行かないうちに
白鳥がやってきそうな冬の気配
想い [ひとこと]
あの日からもうすぐ3年
あちこちで放送される特別番組
その中で、たまたま見た津波火災の映像に息をのんだ
涙が止まらなかった
母の地元でもあり、私が生まれた町でもある海辺の町が
津波と火災で変わり果ててゆく様子が空から撮影されていた
見慣れた小さな長閑な町の最期
母や親戚、町の人たちはどんな思いで観ていたんだろう
昨年訪れたとき、全壊した魚市場の隣に新しい市場が完成間近だった
中心部で唯一のスーパーは復旧、再開し賑わっていた
けれどそれ以外は、更地と仮設の商店だけだった
かつての町の中心地には何もなかった
2年半経っても
進まないかさ上げ、壊れたままの堤防、復旧しない鉄道
帰りたくても帰れない、いつ帰れるか分からない地域もある
震災はまだ終わっていない
被災地の現状や被災地の人たちの想いが
多くの人に伝わりますように